精神病院閉鎖病棟入院体験記

ごく普通のサラリーマンが、閉鎖病棟に入院させられた体験記
閉鎖病棟での生活

閉鎖病棟での生活

精神科病院の隔離室では基本的に、閉鎖病棟内をうろちょろできないので、部屋内でおとなしくしているだけの生活となる。

隔離室でおとなしくできずにうろちょろしていると、「まだおとなしくできない」とみなされ、個室への出世はできない。

隔離室から出た後に、同じ病棟の人から聞いた話では、隔離室は常にモニター監視されているとのこと。
確かに精神科病院のナースセンターにはモニターがあった。

そのモニターを見ていると、部屋内をグルグル周っている人がいて、「あ~、まだ隔離室から出るには早いなぁ」と思ったりもした。

隔離室の食事

隔離室では食事も部屋の中で食べることになる。
その食事を載せる台が、なんと「ダンボール製」。いかにも精神科病院らしい。
ダンボールの上で飯を食うというのはものすごく屈辱的だった。
これが閉鎖病棟の隔離室なのかと改めて実感した。

このダンボール製の食卓は、きっと投げられてもトラブルが最小限になるための努力の賜物なのだろう。
これは、ナースが作ったのだろうか??

歯みがきと洗顔

歯ブラシなど洗顔用具は、檻(鉄格子)の外に置かれている。
食事が終わると、順次ナースがとってくれるのだが、最初は勝手がわからずに、ナースコールを押していた。
みんな一斉に食事するので、食事時はナースも忙しいのだろう。

で、朝の洗顔も朝食後だった。
せめて顔を洗ってから、朝食を食べたかった。

隣の檻に入れられてる人も朝っぱらから、「タオルー!」と絶叫していた。
絶叫するかどうかは別として、タオルなかったら、精神病じゃなくても普通にムカツク。

(運がよければ)閉鎖病棟内をうろちょろ

外出と行っても閉鎖病棟内をうろちょろできるだけ。
私はまず、閉鎖病棟内を見て周った。
そしたら、若い女の子に「ヤッホー!」と声をかけられた。
この時、「あ、とんでもないところに入院させられてしまった。」と深く感じた。
(が、あとで、このことよくよく話すととてもいい女性で初顔の人には緊張感をほぐすために声掛けをしてたらしい。)

次に向かったのが、喫煙所。
この病院には喫煙所があった。
多くの病院が敷地内全面禁煙となる中、精神科病院では少しでもリラックスした環境を整えるために喫煙所があるところも少なくないらしい。

ここにはライターはなく、コイル式の熱源があり、それでタバコに火をつける形式となっていた。
これも、患者の奇行を防止するための配慮なのだろう。
つまり、ライターを投げたり、ライターでものとか自分とかを燃やすってことを防いでるっていうこと。恐るべし、閉鎖病棟。

個室での生活

個室での生活は、わりと普通の病院と似ている。閉鎖病棟だからといって特段変わったことはない。
あえて言えば、夜になったら本とか身の回りのものを強制的に取り上げられるぐらい。

食事は集団で摂っていた。
あと、風呂は週2回、洗濯は随時。
このあたりは病院によってシステムが違うだろう。

買い物

閉鎖病棟に入院している人は、隔離室の人もそうでない人もお金の管理は自分ではできない仕組みになっていた。

買い物の時間というのが決まっていて、あらかじめ病院に預けてあるお金から、各々の限度額までを売店で使える。
これは、精神病患者、特に双極性障害の患者の中には買い物依存症という人がいるから。

私が入院していた精神科病院の売店はそれほど大きなものではなかったが、毎日袋いっぱいに買い物をして、両手にぶら下げていた人がいた。
中身はお菓子とかカップ麺とか。
これらのお菓子をみんなに振舞っていたのだった。完璧な買い物依存症だろう。

電話

携帯は禁止。
テレフォンカードをナースセンターに預けて、必要な時に公衆電話から架ける仕組みになっていた。
でもテレフォンカードがすぐになくなるので、家族にその公衆電話に折り返してもらったりしていた。
公衆電話は1台しかないので、他の人も使いたいかもしれないので、トラブルにならないよう、使用時間には配慮していた。

閉鎖病棟でのトラブルほど恐ろしいものはない。相手は通常キチガイなので、トラブルは怖い。見た目が普通でも、急に暴れだすかもしれないからね。

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